と、感動の物語でも始まりそうな件名でどうもこんにちは。
全然感動の話は始まらないんですけども。
むしろ梅干しを間に挟んでの熱いバトルの話なんですけども。
我が家の台所に大きな瓶に入った梅干しがあるのです。
床の上に無造作に2つ、コンロ下の棚に2つ。
一体いつからあるのか最早分からないけれども自分が学生時代の頃から
ある気がするので優に20年は経っていると思われます。
母上様の手作り梅干しです。
しかし、その梅干し…全く食べられている気配がないのです。
数年前、掃除に目覚めたワタクシは母上様に言いました。
「この梅干し食べてる??」
『食べてない』
「食べないんだったら処分しちゃいなよ、YOU」
『梅干しは腐らないんだから!いつか食べるの!!』
出ましたよ。
片付けられない人の伝家の宝刀「いつか」。
決して来ることのない「いつか」炸裂ですよ。
まぁ自分も片付けられない星人だった時にはよくその宝刀は抜いていたわけですけどもね。ええ。
正直今だってたまに抜くわけだが…。
そして、そんな会話を交わした数年前はお互い今よりも少し若かった事もあり、
その後やや喧嘩状態に陥ったのであります。
血気盛んだったのであります。
その後も台所の掃除を自分がする度に梅干しの瓶が気になっていました。
何せ狭い台所なもんで存在感が半端ないのです。
しかも食べられないまま放置されているので気づけば埃が積もってて何だか残念な気分になるのです。
そして一応毎回「ちなみに聞くけどもこの梅干しは…いりますよね…?」と尋ねてみると毎度『いる!』と即答されていたのであります。
それが2018年の年末に変化が起こりました。
昨年の秋に母上は1ヶ月程入院していたのですが、その時に病院で毎日梅干しが食事に出たそうなのです。
そして退院した母上様は言いました。
『これから家でも毎日梅干しを食べようかしら』 と!!
ついに来たーー!!
決して来る事のない「いつか」とか言ってごめんよママン。
ほ、本当は信じてた。
本当はあたい「いつか」ママンが梅干しを食べる日が来るって信じてた。
というわけで、ワタクシは喜び勇んで20数年ものの梅干しを約一週間分取り出し、
塩抜きをしました。
梅干しさんがどんどん減っていく様を想像しながら・・・
で。
めでたしめでたし
と、言いたい所なんですけども…
まだ続きがありまして…
塩抜きしてから約一週間後、「そろそろ追加の塩抜きをしよう~♪」と梅干しタッパーを開けてみたらですね??
これが梅干しさん、全然減ってない事件なわけですよ。
1日1個食べるとか言ってたので7個塩抜きしたのに5個タッパーに鎮座してるわけですよ。
まさかの2日坊主かオカン。
もちのろん「梅干しが減っとらんやないかーい!!」と詰め寄りましたとも。
そしたら母上様ったら
『塩辛くて全然食べれないのよねー。勿体ないけど処分していいわよー』
とか言うじゃないですか。
うぉぉぉぉおおおおおおおおいっ!!!
(叫)
ハァハァ…
うぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおいっっ!!
(余りの事に2度叫んでみた)
最初の喧嘩にしろ…ここ数年のやりとりにしろ…一体なんだったのだろう…
何だか虚しくなってくるわ、あたい…
きっと病院で出た梅干しさんは塩分控えめの梅干しさんだったんだろうな。
わたしが食べたいのはこんな塩っからい梅干しじゃねぇ!!
ってなったんだろうな。
・・・で、
念願かなってお邪魔な梅干しを捨てたかと言うと捨ててません。
いや…毎回毎回掃除をする度に「おまえ達は一体いつ食べてもらえるんだろうなぁ」と言いながら瓶を拭き拭きしていたら……
情がわいてきて今度は自分が捨てれなくなったぁああああああああ!!!
あ゛ーーーーーーーーっ!!!
まぁ本当は自分が梅干しを食べる事が出来たら何の問題も無かったんですけどもね。
だってさ…
ちゅっぱいじゃないか。
梅干しは。
大人になって子供の頃食べれなかった物がいくつか食べれるようになったけども
梅干しはやっぱり食べれなかったんだ。
だって、
超ちゅっぱいじゃないか。
ああ・・・しかし・・・
やっぱり邪魔になるし・・・
捨てなきゃならんかな・・・
と、思ってたら姉の職場の人が「20年ものの梅干し僕にください」と言ってきたそうなのでめでたくも貰われて行く事になりました。
良かったなぁ。梅干し。
幸せになるんだぞ!梅干し。
彼の胃の中で。
ちなみに床にあった2瓶はもらわれていくわけですが・・・
シンク棚の中の2瓶はそのままの予定です。
母上様が「これはこのままとっておく」と仰ったからです。
食べないけどもとっておくらしい。
何故だママン・・・
貰い手もいるんだし、もう梅干し達を自由にしてやれよ!!
・・・と、思う今日この頃のオラミミでありました。
梅干しは健康にも良いし「いつか」食べられるようになりたいと思うオラミミでした。